Cinema No. 344

ミュージカル・音楽

北京バイオリン

陳凱歌(チェンカイコ−)監督の北京バイオリンを観た。

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バイオリンの天才である少年と、その少年の成功に自らの夢を重ねる父親の物語。
よくある題材でよくある展開をする映画だけど、それを本当に綺麗にドラマとして纏め上げた、傑作。映像も綺麗で、涙を流さずには見ていられない感動作でした。

主題は父と子の絆、お金より大事なモノ、というところだろうか。
どんなに辛くても明るい父と、些細なことで揺れる少年の心の描写が絶妙。
劇中何度となくお金のやりとりがスクリーンに映るが、貧しい父親は決して受け取らない。無邪気な春少年はもらえるものは受け取ってしまうけど。

途中、陳凱歌監督自ら扮するユィ教授が弟子に「金のための演奏はするな」と叱り付けるシーンがあるが、これなんかは彼の前作品で「キリングミ−ソフトリー」という話題性だけは十分だが内容の薄い三流サスペンスハリウッド映画を撮ってしまった陳凱歌が自分自身に言ってるのでは、と思ってしまった。(映像はあの作品もとても綺麗だったけどね)

音楽映画としても「海の上のピアニスト」に匹敵するくらい気に入った。
主人公の奏でるバイオリンもとても綺麗で、主にチャイコフスキーなどのクラシックの名曲が披露されるわけだけども、中にはテレサテンの「月亮代表我的心」なんかも出てきて楽しませてくれる。

ちなみに原題は「和イ尓在一起」(あなたと一緒にいる、の意)
英題は「Together」(そのまんま。どちらもなんとなく作品の雰囲気を掴んでいる)

で、邦題が「北京バイオリン」って、なにそれって感じしない?すっごく分かり易いんだけどさ。

好み評価:☆☆☆☆1/2

Chicago

Chicago、邦題「シカゴ」
リチャード・ギア、リネー・ゼルウィガー、キャサリン・ゼタ・ジョーンズ主演。

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本当に楽しい、いい映画だった。生のミュージカルが見たくなる。
それにしてもアメリカの役者さんはなぜあんなにも歌って踊れるのだろう。
プロの歌手が吹き替えしている、プロのダンサーの動きを合成している、
と言われても信じてしまいそうな、そんなエンターテイメント。
素晴らしい。

好み評価:☆☆☆☆

8 Femmes

フランス映画「8人の女たち」

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フランスの大物女優8人を集めて、その8人だけが登場人物っていう豪華な企画。
説明がややこしいのでgoo映画から引用。

解説

殺人事件が起こった大邸宅の中で繰り広げられる女性ばかりのミュージカル。監督・脚本は「まぼろし」のフランソワ・オゾン。出演は「ダンサー・イン・ザ・ダーク」のカトリーヌ・ドヌーヴ、「彼女たちの時間」のエマニュエル・ベアール、「ピアニスト」のイザベル・ユペール、「星降る夜のリストランテ」のファニー・アルダン、「ザ・ビーチ」のヴィルジニー・ルドワイヤン、「焼け石に水」のリュディヴィーヌ・サニエ、「肉体と財産」のダニエル・ダリュー、「エリザ」のフィルミーヌ・リシャール。2002年ベルリン国際映画祭銀熊賞(最優秀芸術貢献賞)受賞。

あらすじ

1950年代のフランス。雪に閉ざされた大邸宅に、クリスマスを祝うため家族が集まってきた。そんな時、メイドのルイーズ(エマニュエル・ベアール)が、一家の主人が刺殺されているのを発見。容疑者は邸宅に集まった8人の女たち。家族愛を吹聴する祖母のマミー(ダニエル・ダリュー)は株券を持ち、実は相当に欲深い。妻のギャビー(カトリーヌ・ドヌーヴ)は、夫の共同経営者と浮気をしているらしい。妹のピレット(ファニー・アルダン)は元キャバレーのダンサーで、お金のトラブルを抱えていたようだ。ギャビーの妹のオーギュスティーヌ(イザベル・ユペール)は欲求不満のオールドミスで、殺された義兄に好意を持っていた。清楚な長女スゾン(ヴィルジニー・ルドワイヤン)も、勝ち気な次女カトリーヌ(リュディヴィーヌ・サニエ)も、ルイーズも、黒人の家政婦マダム・シャネル(フィルミーヌ・リシャール)も、それぞれ怪しい。

とまぁ、こういう映画。ミュージカルとして観るには少し物足りないけど、エマニュエル・べアールが好きなので満足。話は結構真面目に展開してそうなんだけど、ところどころに入る歌が、どれもひどく音痴で、歌詞もやっぱり真面目そうなんだけど、なぜか笑える。振り付けも笑える。見終わってみると、総じて笑える映画だった。

好み評価:☆☆☆

Music of Heart

Music of Heart, 邦題「ミュージックオブハート」
メリル・ストリープ主演。
貧しい学校の音楽クラスがカーネギーホールで演奏することになる、という話。実話に基づいた話らしい。ゲスト出演なのか、イツァーク・パールマンがイツァーク・パールマンとして出てきたりする。
音楽を中心とした子供と先生のかかわりだけでなく、家族といったテーマでも非常に感動的な内容になっている。

好み評価:☆☆☆☆

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