Cinema No. 344

リメンバー・ミー

リメンバーミー」、原題「同感」 
韓国映画が最近好きな理由の一つに、韓国の女の子が韓国語で話す時の感じというか、韓国語の音というか、イントネーションというか、なんかそういうのがいいんです。しかしなんか巷でもドラマの影響かなんか知らないけど韓国ブームなようで。これに乗っかってまだ日本未公開の名作が沢山ビデオ屋に並ぶといいなぁ。少ないんだよなぁ、韓国映画スペース・・

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ケースの裏面にあるあらすじやプレビューを見る限り、ラブストーリーのようなんだが・・・ラブストーリーではない気が・・・。でもべたべたなラブストーリーにしなかったおかげでいい話に仕上がってたように思う。1979年と2000年をアマチュア無線機が繋ぐっていう、結構ありそうなネタだけど、それを軸にしっとりとした人間ドラマがよくできてる。前半ストーリーが転がり出すまで長いけど。全編に流れるピアノ曲と、時々流れるクラシックの使われ方が好印象。主演俳優ユ・ジテの演技が特に良い!

やっぱりはずれない韓国映画

(ちょいネタばれかな)
印象的なシーンは過去にいるソウン(ヒロイン)が、未来のイン(ユ・ジテ)に未来の様子を聞いて、インが実に楽しそうにそれに答えるシーン。中でも印象的な質問が、基本的な質問を一通り終えた後、それじゃあ、と一番肝心のことを聴くように声を落として、「統一は・・?」と尋ねるシーン。韓国の人々がいかに長い間南北の統一を願っているのかが少し伝わってくきて、少し感動した。他にも未来の様子を語るシーンがあるけど、こういう風に過去の人に未来がどう変わったかを教えたりしたいなぁといつも思っていたので楽しかった。

好み評価:☆☆☆☆

以下さらにちょっとネタばれ

時間を越えて、という設定が「イルマーレ」と似てて、しかも同時期に公開したみたいだけど、かなり内容の趣が違う。イルマーレは映像としてとても美しくて、ラブストーリーとしてもかなりよく出来た部類に入ると思うんだけど、映像はそこまでだけれどもストーリーはリメンバーミーのほうが深くて自分なりの評価は高い。

イルマーレではよくタイムトラベルものとか、過去に干渉する物語にありがちな、未来をどう変えるか、みたいな話になるんだけど、リメンバーミーはそういう設定を持ちながら問題をあくまでも人間の心に焦点を絞って、最後までそれを貫いた。先の運命を知ってしまって、それをどう受け入れるかということや、時代を越えても人の感じる大切なことは変わらない、といった、時間を越えるという設定がないと描けないながら、設定の面白さゆえに描きにくくどうしてもファンタジーに徹底したくなる題材で、よくここまで心のドラマに仕上げたなぁ、と関心した。

あとなんとなく岩井俊二のラブレターに似てた。どっちも好きだから、そういう趣味なんだなきっと。

Posted by 344 at September 12, 2004 11:47 AM | コメント (0) | トラックバック (1) | Clip!! | Edit

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