奥出研のあるチームのことで、知り合いの社会人の方に相談できるのではと思い、
MはそのチームのリーダーであるW田さんとS野君を彼に紹介してみた。
相手が指定してきた六本木のとあるビルの十階にある会員制のクラブに着くと、
まだ誰も来ていなかったため、Mは一人中に通された。暗くて怪しい雰囲気に
怖じ気づくM。ウェイトレスの人たちが皆ワンピースのドレス、ってあたりが
自分の場違いさを意識させる。
しばらくして、クラブの従業員でもあるN里さんがテーブルについてくれて、
他の人たちが来るまで二人でビールを飲みながら共通の知り合いの話題で
盛り上がった。30分ほどして、コンサルタントのK出さん、そしてW田さん
とS野君が遅れてやってきた。
S野君が自分たちのプロジェクトを説明する。K出さんとN里さんはそのアイデア
の斬新さに満足そうだったけれど、コメントはそこそこ厳しかった。紹介した
立場としては、ホントにこれで参考になったんかなぁ、とMは少し心配した。
W田さんはS野君に借りたシャツにケチャップをこぼしていた。
気がつくと時計は11時半をまわり、もはや電車では帰れない。車できていた
W田さんに近くのJR駅まで送ってもらうことになった。乗り換える手間が
はぶければ終バスに間に合うと思ったのだ。が、夜の東京は藤沢の夜とはわけが
違った。渋滞に巻き込まれ、結局電車では帰れなくなった。すると、S野君が、
「押せばなんとかなるよ」と後部座席で囁く。運転席のW田さんを見ると、
なにやら押されたいご様子。「押せばバス神さまが現れるよ。」調子づいたMは、
結局甘えてバス神さまを召喚することに。S野君が叫ぶ。
「出よバス神!そして願いを叶えたまえ!」
・・・なんか別の神様が現れそうだったがとにかくバス神は降臨した。
結局ご丁寧に家の正面まで送り届けてくれたW田さん。本人は、これはまだ
ウルトラBに過ぎない、と言っていたがMには十分ウルトラCだった。
途中なぜか軽快な走りを見せていながら急停車し、迷彩柄のメットをかぶり
だしたときはコメントに困ったけれど。その後S野君を送りに浦安まで向かい、
鎌倉へ帰らなければならないという。とんでもない親切だ。感動の涙に濡れる
Mを後目にW田さんカーはさわやかに走り去って行った。
ありがとうW田さん、ありがとうバス神さま。
今日の収穫:会員制クラブのあったビルが、あのスー○ーフリーの事件の現場で、例の階段を見られた。
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