Log No. 344

November 2004

November 30, 2004

Who are you?

whoareyou.jpg韓国映画、「フー・アー・ユー?」を観た。チョ・スンウ、イ・ナヨン主演。経営状況の芳しくないベンチャー企業で、新型のバーチャルコミュニティアプリの開発に勤しむ主人公。ヒロインは同じビルに入っている水族館で働く女性。二人は現実世界ではただの知り合いか友達未満という関係になるが、主人公は彼女をネット上で見つけ、知らないふりをして仲良くなり始める。やがて主人公は彼女に惹かれていくが、彼女はネット上の主人公がなりすました人物に惹かれて行く、という話。

正直、初めて韓国映画で「はずした」と思った。いや、いい話なんだが、ちょっと盛り上がらない。ストーリーにやや不満があったが、でも、収穫もある。まず主演二人。主人公のチョ・スンウだが、彼はクァク・ジョヨン監督の「ラブストーリー」でも主演で出ていたが、ホントに素晴らしい演技をする。その演技はこの映画でも健在。ヒロインのイ・ナヨンは元来女優ではなかったらしいがとてもいい役者さんだと思った。綺麗だし。綺麗というか、カッコイイ女性だ。それと、この映画はアバターを使ったバーチャルコミュニティーでのチャットから芽生える恋をテーマにしてるように、韓国の若者文化をかなり前面に押し出して描いているだけあって、韓国の若者の生活が覗けてとても面白い。韓国ならではの部分も多いが、ほとんど日本と変わらない部分も多い気がする。何も言わずに吹き替え版を見せれば日本の映画と疑わずに観る人もいるかも知れない。映画の中での欧米の若者文化はたびたび目にすることがあるが、どうも親近感がないというか、リアルに感じられないことが多い(米在住歴が長い自分でもそう感じるのだから日本に住み続けていた人なら尚更そうなのでは)。けど、韓国のそれは非常にリアルに感ぜられる。この違いは大きいんじゃないかと思う。韓国の映画をハリウッドが高額でリメイク権を取得しているが、逆にハリウッドのいい映画を韓国にリメイクして欲しくなってきた。

Picnic

picnic.jpg岩井俊二監督作品、Picnicを観た。主演、Chara、浅野忠信。精神病患者を収容するような施設で出会ったココ、ツムジ、サトルの三人は、「塀の外に出てはいけない」と言われて、「塀の上」を歩く探検にでる。けど、ある時、「塀の上ならいいはず」ということで敷地の外に出てしまう。子供の心を持ったままの三人が外の世界へ冒険に出るファンタジー的な物語。映像の撮り方や風景の切り取り方がとても趣味に合う。誰でも撮れそうな感じがするんだけど、撮れないんだろうなぁ。

「銃を貸せ、太陽に撃ったら爆発するかも知れねぇ。」

こういうの大好きです。

ナビィの恋

navienokoi.jpgナビィの恋、を観た。主演、西田尚美。舞台は沖縄のとある小さな島。都会から帰ってきた奈々子が島の風景や人々と触れ合う内にナビィおばあちゃんの若き日の恋について知るお話。ビデオのパッケージにはコメディって書いてあったけど全然コメディ的には面白くなかった。だけど、島の風景、琉球民謡、なぜか流れるケルティック調のバイオリン等がとても美しくて、観ていて癒される映画。メインテーマが特に良くて、誰の曲かとエンドロールを目を凝らして見ていれば、なんとマイケル・ナイマンが担当しているから凄い。「Rafuti」という曲らしい。要チェック。

殺人の追憶

satsujinnotsuioku.jpg殺人の追憶を観た。ソン・ガンホ、キム・サンギョン主演。空前の捜査態勢にも関わらず迷宮入りに終わった実在の未解決連続殺人事件を元に作られた話。捜査に関わる刑事達が次第に精神的に追い詰められていく様が、かなりの緊迫感と共に描かれる。けど笑えるとこは腹をかかえて笑えるからそこがさすが韓国映画というところ。しかしこの映画、怖い。観てもらえれば分かると思うけど、何もホラー的な要素はないんだけれども、ストーリーと登場人物の心情に思いを巡らせながら役者達の表情を見ていると自然と鳥肌が立ってくる恐ろしさ。これは面白い映画です。

There's something about Mary

there'ssomethingaboutmary.jpgメリーに首ったけを観た。ベン・スティラー、キャメロン・ディアス主演。映画館公開当初から見たかったのだが何故か今の今まで見てこなかった。かなりバカで面白い。ラブコメの王道という感じかな、多少下品だけど。やっぱりこの頃のディアスは可愛いという結論。

Goodbye Lenin

goodbyelenin.jpgドイツ映画、グッバイレーニンを観た。内容は、ドイツが東西に分かれていた時代、生粋の社会主義者の母と革命思想の息子の話。熱心な社会主義教育者であった母はある日革命運動に参加している息子の姿を見て失神。その時のショックだか頭を打ったかで、母は昏睡状態に陥る。そして母は眠り続け、その間にベルリンの壁が崩壊し、ドイツは統一、社会主義東ドイツは滅びた。そして、しばらく後に母が目覚めるが、不安定な状態で、ショックを与えれば死んでしまうと宣告される。息子は、母を守るために、寝たきりの母の部屋とそのわずか周辺だけに、東ドイツを再現させる。母に何度も統一されたドイツがばれそうになるのを、息子があの手この手で必死に取り繕うどたばた劇。

この映画の面白いところは、未だに東ドイツにいるのだと母を騙すために、ニュース番組をでっちあげるところ。映像編集マニアの友人の助けを借りながら、古いニュース映像を切り貼りして東側らしいニュース映像を母に見せる。コカコーラの看板を見られ、いぶかしむ母を騙すために、コカコーラは西側が真似した、実は昔から東側にあった社会主義の飲み物だったというニュースを作る、など。しかし、次第に新たなニュースを加えたり、ばれそうになった嘘を取り繕うのに都合のよいニュースを作り始めるうちに、ニュースの中の世の中は、まさに息子が理想とする東ドイツのあり方に変化していく。母は見事にそのニュース映像の意図したとおりの反応を示していく。しかし、これは母がぼけかけているとか、とぼけた人だから、ではない。メディアが本来持つ威力を示しているのだと思う。この映画のメッセージの一つに、世界を作り上げているのはマスメディアであるという風刺が込められている。まさにその恐ろしさを見せ付けられる思いだった。

お話自体も少しほろりとくる暖かいものだし、人に勧めたくなる映画です。

Fighting Tiger

afu.jpgファイティング・タイガー、原題「阿虎(アーフー)」を観た。主演、アンディー・ラウ、常盤貴子。この映画は内容よりも観た場所が思いで深い。中国は大連より北に数百キロのところにある瓦房点市万家嶺というところにある、友人の実家で、その友人の14歳の弟と二人で観賞した。
内容は、かつての香港のキックボクシングのヒーローが、あるタイ人の記者と恋に落ちるが、殺人の罪を犯してしまい投獄される。15年後、出所してタイ人記者を探しに行くが、その人はもうすでに死んでいると判明。実は娘が出来ていたとしり、その娘に会いにタイのキリスト教系の孤児院に会いに行く。その孤児院を仕切っているシスターが、なぜか日本からやってきてる常盤貴子。初めて会った娘はすっかりぐれていて、常盤貴子に見守られながら親子の絆を深め、父親として、男としての誇りを取り戻していくという話。なんだか悲しいお話。

中国の映画界や音楽界で難しいのは、中国国内での名前と、海外での通称が異なるため、異文化コミュニケーションに非常に使い辛いということだ。香港はそんなことないと思うが、本土で「アンディー・ラウ」と言っても絶対通じない。劉徳華(リウ・ダーフア)で通っているから。同じく、ジャッキー・チェンも成龍(チャン・ロン)だし、ブルース・リーでさえ中国人に通じないのは辛かった。(ブルース・リーは李小龍と書いてリー・シャオロン)
この映画でも面白いことに、役者が英語を話すシーンになると、それまでアンディー・ラウの声だったのが突然全く別人の高い声になって中国語で話し続けるという強引な事態になっていた。中国では一般的だという。いかに中国人が外来語や外国語を苦手としているというか、避けているかが伝わってきた。

November 15, 2004

Say Hello to FireFox

何故か今の今までInternet Explorerという極悪な不良品を使い続けていた自分。
部屋のデスクトップには彼の悪名高いWindowsMe。Microsoftによってもたらされる不便利に泣き寝入いを続けることに慣れてしまっていたのかもしれない。

これまでも何度もブラウザを変えたい、と思って、デスクトップを買った大学入学当初から、OperaだSleipnirだと比較をしてみたり、導入を検討していたのだけれど、なぜかそのままIEを使い続けてしまっていた。どれも決め手に欠けていた、というのもあると思う。部屋のデスクトップでは、MDIというタブ式のブラウザを使っているけど、あれもやたらこまごまとした機能が多すぎて使い辛かった。

最近友人のvoriのブラウザ(donut)を少し使えるようになり、non-IEの便利さを改めて実感してから、ふと最近話題のブラウザ、FireFox(Mozilla系)を調べてみた。なんか、よさげ。知識人っぽい人の記事を読んでますます気になったので、テスト導入。

良い。かなり気に入ってしまった。

新しいおもちゃを手に入れた気分で、気付けば使い方を調べたりカスタマイズしてみたりと1時間半ほどもFireFoxで遊んでいた。カスタマイズしているうちに愛着わいてきて、そのうち段々、ロゴの狐が後向いててなんか可愛いなぁとか、FireFoxという字面がいいなぁとか、同じmozilla製品のメーラー、thunderbirdもロゴ絵が可愛いなぁと普段なら絶対思わないことばかり取り留めなく思ったりしていた。

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しばらくネットサーフィングしてるだけで楽しめそう。

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