年末、司馬遼太郎の「燃えよ剣」を読んだ。新撰組を題材にしたあまりにも有名な
傑作。
最近映画「ラストサムライ」を見たが、最後のサムライと聞いて思い浮かべるのは
やはり土方歳三以外にいない。
幕末の人物でこれまで自分が好きだったのは、北海道に独立国家「蝦夷共和国」を築
いた榎本武揚だったのだが、この作品の中では男になりきれていない、という印象だ
った。豪傑には違いないのだが、土方と比較されるためにどうしてもそういう部分が
目立ってしまうのだろう。
出世にも政治にも名声にも執着せず、ただ強さのみを求める土方の姿に感動する。
語り継がれている数々の武勇伝が本当ならば、過去400年で最も強かったのではないか
と思った。
また、沖田総司は土方より強かったというし、近藤勇も土方にせまる力量を
持っていたというから、3人が学んだ天然理心流という剣術に非常に興味を引かれる。
簡単に調べてみると、現在でも細々で伝承されているようだが、やはり当時のような
業は4代当主である近藤勇以来廃れているようだ。惜しい。
それにしてもこの「武士道」という美学、日本人の心に今も、形は様々に変わってい
ても、少しずつ残っているんだなということを実感する今日この頃。
次は新渡戸稲造著の「武士道」を読んでみたい。
Posted by 344 at January 13, 2004 12:27 PM | コメント (7) | トラックバック (0) | Clip!! | Edit
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