Log No. 344

"Biblio Log" 燃えよ剣

年末、司馬遼太郎の「燃えよ剣」を読んだ。新撰組を題材にしたあまりにも有名な
傑作。

moeyo.bmp

最近映画「ラストサムライ」を見たが、最後のサムライと聞いて思い浮かべるのは
やはり土方歳三以外にいない。

幕末の人物でこれまで自分が好きだったのは、北海道に独立国家「蝦夷共和国」を築
いた榎本武揚だったのだが、この作品の中では男になりきれていない、という印象だ
った。豪傑には違いないのだが、土方と比較されるためにどうしてもそういう部分が
目立ってしまうのだろう。

出世にも政治にも名声にも執着せず、ただ強さのみを求める土方の姿に感動する。
語り継がれている数々の武勇伝が本当ならば、過去400年で最も強かったのではないか
と思った。

また、沖田総司は土方より強かったというし、近藤勇も土方にせまる力量を
持っていたというから、3人が学んだ天然理心流という剣術に非常に興味を引かれる。

簡単に調べてみると、現在でも細々で伝承されているようだが、やはり当時のような
業は4代当主である近藤勇以来廃れているようだ。惜しい。

それにしてもこの「武士道」という美学、日本人の心に今も、形は様々に変わってい
ても、少しずつ残っているんだなということを実感する今日この頃。

次は新渡戸稲造著の「武士道」を読んでみたい。

Posted by 344 at January 13, 2004 12:27 PM | コメント (7) | トラックバック (0) | Clip!! | Edit

この記事に対するコメント

私も燃えよ剣について語らせたら、止まりません。
誰が何と言おうと、私は土方派です。(笑)

私の場合は、土方は「己の道(生き方)」に
最期までこだわった、という解釈です。
そのためにはいかなる妥協も許さない、という強固さが、
いいなぁ、と感じますね。

そんな強さが欲しいこのごろです。

Posted by: まりつぃん at January 13, 2004 03:17 PM

そうそう、そんな感じ。
こんな人が実在したなんてホント信じられないよ。
最近本屋とかで新撰組関連資料見かけると読み漁ってしまう。もちろん目的は「土方伝説は史実か」という点を確認したくて。ほぼ、史実らしいね。凄い。

Posted by: miyoshi at January 13, 2004 03:34 PM

燃えよ剣はおれもよんだよ。
一気に読んじゃった。
本当に泣いたね。涙がでた。

武士道もね実は読んだよ。
あれよりも葉隠とかの方がいいかもね。
新渡戸さんの武士道はかかれた時代が時代だけに。

Posted by: がい at January 13, 2004 05:10 PM

うん。小説ですごく泣かされたのは久しぶりだった。

葉隠ってなんぞや?どんな本だろう。チェックしてみる。

Posted by: miyoshi at January 13, 2004 06:01 PM

実は、私は新撰組マニアで(ついにカミングアウトだ!)、
写真集やら、土方歳三特集の別冊歴史読本とか、色々
持ってたりします。
いつでも貸しますよ〜

Posted by: まりつぃん at January 13, 2004 06:02 PM

燃えよ剣は読んだこと無いけど、
「武士道」は昔読んだよ。
個人的にはラストサムライの監督には
「武士道」とルース・ベネディクトの「菊と刀」を
読んでから作って欲しかったなあ。

Posted by: atunobu at January 14, 2004 02:24 PM

菊と刀、の方は知らないけど、武士道のほうは監督もトムクルーズもかなり読んでたらしいよ。英語版のラストサムライのサブタイトルに「武士道」ってあるくらいだしね。検索かけると結構色んなとこで引っかかる。これについてなんかエントリー書いてみようかな。

Posted by: miyoshi at January 14, 2004 05:33 PM

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