Log No. 344

海猫

森田芳光監督作品、「海猫」を見た。伊東美咲、佐藤浩市、仲村トオル主演。

1980年代の半ばの北海道、函館。ロシア人の血を受け継ぐ薫(伊東美咲)は、南茅部の漁師・邦一(佐藤浩市)に嫁いでいった。しかし、なかなか漁師の生活になじめず苦労する薫は、いつしか邦一の弟で自分を恋い慕う広次(仲村トオル)と結ばれてしまう…。-amazonのあらすじより-

umineko.jpgくらーい映画です。「失楽園」の森田監督が伊藤美咲でどのような物語を撮ったのか興味があったけど、微妙な出来、という感想。伊東美咲の演技は言われているほどまずいとは思わなかった。それよりも脚本や演出のまずさが目に付いた。冒頭の結婚直前カップルの別れシーンのリアリティの無さや、「青い目」のはずの薫の目が全く青くないこと、薫を描いてあるはずの肖像が全く似てないこと(その絵を見て薫だと気づくシーンは違和感ありまくり)、20年以上時が経ってるはずなのに両時代の人物がほとんど変わりなく見えること、など、映画であることをいちいち思い知らされて冷めるシーンが目立った。「映画なんだから」というのは完全に言い訳で、「映画であるからこそ」虚構をリアルに変えなければいけないと思う。どれも技術的に不可能なことなんてないのに、日本の映画はこの辺を軽く見すぎている気がする。B級映画の製作ではなく、一流のスタッフを集めて一流のものを作ろうとしているなら、そういうところで手を抜かないで欲しかった。プロットや映像自体は結構よかったのでそれだけにもったいない。

Posted by 344 at May 20, 2006 11:16 AM | コメント (0) | トラックバック (0) | Clip!! | Edit

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