Log No. 344

The Music of Chance

ポール・オースター著、「偶然の音楽」を読んだ。原題「The Music of Chance」

musicofchance.jpg

何気なく暮らしていた消防士が、ある日突然大金を手にしてしまい、生活を捨ててただ車を走らせるだけの無目的の旅に出てしまう。やがてその大金も尽きる頃、一人のギャンブラーの若者と出会い、残った金を彼に賭けて大富豪とのポーカー勝負に挑むことになるのだが・・

という話。

面白い。アメリカ文学は3年ほど前にKurt Vonnegutの「Time Quake」を読んで以来か。ポール・オースターという作家は聞いたことがなかったし、友人に勧められて軽い気持で手にとったのだが、これは深い。会話がぎこちないと感じたり、ギャンブルという題材が俗っぽいと感じたりしたが、ストーリーテリングが絶妙ですぐにそういったことを忘れさせる。

生きる意味とか、信頼、人間の悪や安らぎといったことを考えさせられた。

Posted by 344 at April 18, 2004 06:15 PM | コメント (3) | トラックバック (0) | Clip!! | Edit

この記事に対するコメント

344,
Paul Austerの「偶然の音楽」は読んだことがないけれど、"True Tales of American life" はお勧めです。(https://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/0571210708/ref=sr_aps_eb_/249-4809134-0212308) 
アメリカの中央部にあるラジオ局に投稿される実話
を集約した短編集なんだ。現実からかけ離れたもの、
恋愛について、家族についてと、さまざまなテーマの
エピソードが180話ほど集められているんだけれど、
どれもつい先を読んでしまうものばかり。英文が
恋しくなったらお勧めです。

Posted by: ted at May 14, 2004 09:43 PM

thanks ted, その本を持ってること?ポールオースターはこの一作で気に入ったので、英文が恋しくなったらチャレンジしてみたいと思います。

Posted by: miyoshi at May 14, 2004 10:15 PM

今は手元にないけれど手に入れられるよ。もうシリーズで新しいのが販売されているかもしれないから今のは見つけにくいかもしれないけれどね〜

Posted by: ted at May 15, 2004 08:39 AM

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