ポール・オースター著、「偶然の音楽」を読んだ。原題「The Music of Chance」
何気なく暮らしていた消防士が、ある日突然大金を手にしてしまい、生活を捨ててただ車を走らせるだけの無目的の旅に出てしまう。やがてその大金も尽きる頃、一人のギャンブラーの若者と出会い、残った金を彼に賭けて大富豪とのポーカー勝負に挑むことになるのだが・・
という話。
面白い。アメリカ文学は3年ほど前にKurt Vonnegutの「Time Quake」を読んで以来か。ポール・オースターという作家は聞いたことがなかったし、友人に勧められて軽い気持で手にとったのだが、これは深い。会話がぎこちないと感じたり、ギャンブルという題材が俗っぽいと感じたりしたが、ストーリーテリングが絶妙ですぐにそういったことを忘れさせる。
生きる意味とか、信頼、人間の悪や安らぎといったことを考えさせられた。
Posted by 344 at April 18, 2004 06:15 PM | コメント (3) | トラックバック (0) | Clip!! | Edit
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