Log No. 344

Christmas in August

自分の中で韓国映画がブームになりつつある。韓国映画関連のサイトを眺めているとよく目にするタイトル、「八月のクリスマス」を借りてきて見た。

ホ・ジノ監督、ハン・ソッキュ、シム・ウナ主演。

christmasinaugust.jpg

あらすじ等を特に見ないで借りてきたため、観始めてしばらくして、あ、失敗したかな、と思った。いわゆる難病モノだったからだ。主人公が死んだりする悲しい話はあまり好きではない。「ラスト・プレゼント」のようなこれでもかってくらいハイテンションで激しい悲劇が展開されるのだろうか、と思ってしまった。

けど、観終わってみると、これほど爽やかな映画もないんじゃないかと思えてしまった。

98年の映画なんだけど、時代設定からくる人々の服装や景色と映像の色などの感じから、見終わって調べるまで80年代の映画かと思っていた。
セリフが少なく、北野武っぽいなと思った長い「間」の取り方、落ち着いた主人公のキャラクター、抑えられた表現、全てが予想していた「悲劇」の在り方ではなかった。全体的な印象は、小津安二郎監督の「東京物語」を彷彿とさせる。

色使いから古そうな印象を受けるけど本当に綺麗な映像とシーンの連続で、主人公二人の映画だということを忘れそうなくらい自然な演技が素晴らしい。映画的に盛り上がるところをあえて避けていくようなストーリー展開のためあっけなくもあるのだが、観終わってから数分、数十分と経って感動が増してくるタイプの映画だ。

傑作。

Posted by 344 at May 17, 2004 02:03 PM | コメント (0) | トラックバック (0) | Clip!! | Edit

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