「天国の口、終わりの楽園」、原題「y tu mama tambien」を観た。メキシコを舞台に、二人の少年が架空のビーチ「天国の口」を見せるから、と人妻をひと夏の旅行に連れ出すロードムービー。話自体はたいしたことないのだけど、終わり方がとってもいいので、全体の印象もかなりいい。二度見ると、二度目に涙してしまうような映画。この映画、深夜のTsutayaでばったり会った女友達に勧められて、じゃあ借りると内容もパッケージもよく確かめずに借りてきたのだけど、再生して本編が始まると冒頭からいきなり生々しいセックスシーンで始まるからビビッた。劇中も、会話のほとんどが卑猥な冗談や性の話題ばっかりなのだけど、この年頃の少年ってそうだよなぁーって感じでまったく嫌に思わなかった。(しかしこの監督がハリーポッター三作目の監督だと知った時は驚いたけれど。)ナレーションに物語と関係ない完全な第三者が使われている点や、ナレーションが挟まれるタイミング、風景や、時事問題の取り入れ方などにかなり特徴があって、撮り方も非常に面白い。観た後に残る余韻の切なさなんかは、青春から離れて久しい人にも、人生について考えることが好きな人にもたまらない類だと思う。お勧めです。
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