ただいま独立準備中。
居候している会社から、そろそろ独立するためにいろいろ準備を進めている。
自分の仕事場や住居の選定、通訳さんの雇用などが先立って必要な事物。
もちろん中国での勝手が分からない自分ひとりでは何もできないので、多くの友人にかなり手伝ってもらってやっている。皆の協力ようは本当に感動モノです。
先日、物件探しを手伝ってくれていた友人の一人と、こんなやり取りをした。
友人が、「家賃一ヶ月1300元の物件があった。新オフィスのすぐ裏で、家具も全部ついていてとても便利。だけどちょっと高いね。もっと安いところを探したほうがいいかな。古くて汚いかもしれないけど。」と持ちかけてきた。それで自分は、そうか、便利だけど、ちょっと高いね、古くてももう少し安いところを探そう、稼げたら引っ越せばいいね、というような返事をした。すると友人は、少し残念そうに、「・・・日本人は、みんなそうなのね。」と言った。
日本人はみんな。この言葉が胸に突き刺さった。僕が「日本人は」という括りで話されるのが好きではない、というのもある。けどそれ以上に、日本人はみんな、高くて綺麗なところに住みたがる、と言われ、何がいけないんだろう、とちょっと考えてしまった。
日本では一般的に、若い人で月給の3分の1くらいの家賃のところが生活に丁度いいと言われていると思う。つまり、3分の1よりも安いところに住んでいれば、3分の1の水準まで上げても大丈夫、ということで、集合住宅から一戸建てに引っ越したりするんだと思う。そういった感覚で、自然に、お金稼げたらもっといいところに、と考えて出た発言だったのだろう。
でも、考えてみれば、自分に特別高くて綺麗な住居に対する憧れがあるわけではない。家賃は決して小さなお金ではないから、家賃を抑えたら相当いろんな別のことにお金を使えるはずだ。2万円安い物件に入れたら、月2万円の習い事とかできるかもしれない。日本人はよく遊び方を知らない、とか、余暇の使い方が下手、といわれる。家賃に月給の3分の1もかけるからかもしれない。食費やその他諸々の生活費を差し引いたら、手元に残るのはいくらだろうか。
さきほどの友人は、いわゆるOLだが、彼女は月給の20分の1以下の家賃で生活している。洗濯物も手洗いだ。住宅事情が日本とは違うが、きっと彼女は、住居以外のお金の使いどころを知っているのだろう。
たとえば、中国の人たちは、正月実家に帰省する際のお土産に月給数か月分をかけたりするらしい。大切なことに、大切なお金を使う。
今の自分にとって、少し部屋が広いとか、日本並みに綺麗とか、仕事場まで歩いていけるとか、きっとそれほど重要ではないはず。もっと、大切なお金の使い道がありそうだな、と思い始めた。
お金は大事だからね、よく考えないとね。
Posted by 344 at February 26, 2005 01:07 PM | コメント (2) | トラックバック (0) | Clip!! | Edit
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