Log No. 344

nature of the neighbor

営業の一環で、日本からのお客さんに対して大連の産業と風俗の視察を目的としたツアーなんかも行っている。今回目玉に据えたのは大連ソフトウェアパーク内にある「東軟情報技術学院Neusoft Institute of Technology」、国立大学である東北大学とそこから派生した中国トップクラスのソフト企業Nuesoftが合弁で設立したIT人材輩出学府だ。

ソフトウェアパークというのは大連のハイテクパークと呼ばれる経済特区の中に位置するソフトウェア企業の集積基地で、中国が国を挙げて外資を誘致、中国トップクラスのオフショアセンターにしようとしている。実はうちのオフィスもこのなかに構えている(まだ入居できてないけど)。

大連ハイテクパーク誘致局ウェブサイト (ちょっと日本語面白い)
大連ソフトウェアパークウェブサイト
東軟情報技術学院ウェブサイト
この周辺の話はこのサイトに詳しい。→ president online

で、この東軟学院、以前にもお客さんに見せようと思ってアポ取りを試みたことがあったのだが、「御社はどんな会社ですか?資本金はどの程度ですか?従業員は何人程度ですか?」という怪しいとことは取り合いませんよとでも言わんばかりの質問ラッシュを受け、なかなか話が進まず断念していたのだが、今回は強力な助っ人によりあっさりアポが取れた。大連での貴重な友人の一人、Y嬢が助け舟を出してくれたのだ。彼女は政府機関であるハイテクパークの管理組織に勤務するお役人さんである。今回のお客さんがある意味でハイテクパークの視察も兼ねていることもあり、さくっと東軟学院のアポ取りを済ませてくれただけでなくツアー当日の移動にハイテクパーク所有の車まで出してくれた。「タクシー代節約できるでしょ」と。軽く泣けた。僕がたまたま外国人なので見かねているからなのか、それともそれが彼らの当たり前な性質だからなのか、この国の人たちの情の厚さにいつも驚かされる。

誘致局の人々には他にも色々と手助けを頂いていて、本当に頼りになる組織である。ここについてはまた近いうちに。

とにかく、東軟学院に乗り込むことができた。迎えてくれたのは日本語学科とパソコン学科の教授お二人と、目が眩むほどの圧倒的なキャンパス。内部は母校SFCなど目じゃない最先端っぷり。特に印象的だったのは、図書がほとんど電子図書だったことと、SOVO(student office virtual office)という仮想企業によるビジネスの実践プロジェクト。SOVOには特に驚いた。学校内にまるで企業のオフィスのような場所があり、机や壁にある表札を見ると「○○有限公司」とか「経営理念は・・」とか、「CEO」「CFO」、「開発二部」「品質管理部」と言った文字がいくつもならんでいる。ここには十数社もの仮想企業があり、仮想と言っても実際に顧客をつけ、実際に業務をこなしているというからさらに驚く。在学中「サイバービジネス実践」という名目の研究室に所属していたが、このSOVOは遥かに実践的で且つ洗練されたプロジェクトだった。

その後、パソコン学科の教授(若い)と話が盛り上がり、次回以降の関係構築に手ごたえを掴む。ここと仲良くなれれば色々と面白いことができそう。

翌日は大連のポータルサイト運営会社を訪問したり一般市民の食文化を体験してもらったり。それなりに楽しんで帰ってもらえたと思う。

途中、一週間前に財布を無くしたのに続いて、今度は名刺入れを無くすというハプニングに見舞われたが、これは3日後にその時利用したと思われるタクシーの運転手さんから連絡があり、戻ってきた。わざわざ街のはずれにある自宅まで届けに来てくれた運転手さんに行きと帰りの運賃を渡そうとするも頑なに断られる(結局強引に渡したけど)。やっぱり親切な街。

Posted by 344 at June 23, 2005 10:52 PM | コメント (0) | トラックバック (0) | Clip!! | Edit

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