Log No. 344

羊のうた

最近漫画を読む機会もめっきり減ったので、これからは良作に出会ったら漫画もBiblio Logに記録して行こうと思う。

lament2.bmp冬目景の「羊のうた」を読んだ。父親の友人夫婦に育てられたこと以外は、ごく普通に暮らしてきた高校生の一砂。ある日突然の吸血衝動に襲われ、密かに想いを寄せていた同級生の八重樫を襲いかけてしまう。自らの衝動に戦きながら吸血衝動と共に蘇った記憶を頼りに生家に赴くと、そこには幼い頃に別れた姉、千砂の姿があった。千砂は、二人が吸血鬼のように血を欲する奇病を生まれ持つ家系の出であること、もう普通の生活は送れないことを告げ、一砂に自分の血を差し出した・・・ ・・・という風に始まるお話。

吸血衝動、和服、日本家屋、近親相姦、血の繋がらない家族。暗くて救いの無い話なんだけども、読み終わった後に何か心に残る作品だった。長さも7巻と丁度良く、一つの物語としてよいまとまりを持っている。そして何より絵がとても綺麗だ。物語が進むに連れて深まっていく悲壮感と共に、絵柄も益々綺麗になっていく。悲しいのに、見とれてしまう。

この作品、アニメ化も実写版映画化もされているようだ。でもなんかこの漫画の世界の雰囲気は超えられない気がする。久々の良作。冬目氏の漫画は初めて読んだけども、他も期待大だ。

Posted by 344 at February 13, 2006 08:03 PM | コメント (0) | トラックバック (0) | Clip!! | Edit

この記事に対するコメント


コメントを投稿する










名前やメールアドレスを保存しますか?








この記事のトラックバックURL


この記事に対するトラックバック



Made with dreamweaverMade with fireworksPowered by Movable Type 2.661Powered by Wandering Wind