ジャッキー・チェン、キム・ヒソン主演映画の「神話」という映画が今上映中。
その主題歌も、最近ヒットしていてよく街中で耳にする。これが悲しげでいい歌なんだ。
今日も通勤のバスに備え付けのモニター画面にプロモーションビデオが流れていたので、歌を聴きながら歌詞を追っていた。初めてじっくり聞いたんだが、AメロBメロに相当する部分を男性が、さびは女性が歌う構成になっている。しかも、さびの歌詞は、どうも字幕と合っていない。「サラン〜」なんとかと聞こえたり、語尾に「〜ヨ」とかついてる。どうやら韓国語のようだ。面白い。(字幕は中国語)
サビだけ韓国語の中国の曲。しかもヒットしている。こういう曲はほとんど無いらしいが、日本でも英語との組み合わせだけでなく、他の言葉との組み合わせがもっとあってもいいよなぁと思った。
ちなみにこの「神話」という映画、ジャッキー・チェンが韓国女優のキム・ヒソンやインド女優のMallika Sherawatと共演した歴史物大作。古代韓半島から秦の始皇帝の後宮に入るためにやってきた姫とそれを守る将軍の物語らしい。ジャッキー・チェンはその将軍と現代の考古学者の一人二役、彼にしては珍しく「ドラマ」だ。キム・ヒソンもMallika Sherawatも激美しくてびびる。
で、そんな中国語韓国語ミックスがヒットしてしまう中国には、朝鮮族という民族が200万人弱ほど住んでいる。ご存知の人も多いと思うけど、中国は多民族国家で、漢民族の他に55の少数民族からなる。
普通日本人が思い描く中国人像は、漢族のもので、他にもおよそ漢族とは似ても似つかない「中国人」も沢山いるのだ。イスラムの衣装を纏う民族もあるし、金髪碧眼の民族だっている。一部不本意と思っている民族もあるだろうが、みんな一応「中国人」である。
僕の事務所で働いてくれている3人の人も、漢族1人、朝鮮族が2人である。今回の神話の主題歌についても彼らに聞いた。うちの事務所は、日本語と中国語と朝鮮語が飛び交うにぎやかな職場なのです。
朝鮮族は、距離的な問題なのか、彼らの多くが通う朝鮮人学校では日本語を早くから教えるところが多いらしい。従って、日本語人材というと少数民族であるはずの朝鮮族が結構な割合をしめているようだ。実際彼らは基本的に朝鮮語と中国語のバイリンガルで、語学に対する素養が高いのか日本語もとっても上手だ。
そんな彼らと3人でご飯を食べる機会があった(漢族の子が欠勤した)。で、何気なーく共通の話題をと思い、朝鮮族はいつから中国にいるの〜と聞いてみたんだ。すると、比較的最近らしく、彼らの家系の場合この6,70年くらいらしい。つまり、日本でいう在日朝鮮人、アメリカでいう日系2世3世、世界の華僑、そんな感じらしい。中国はそれをちゃんと少数民族と位置付けて社会的な立場も明確になっているというわけだ。最近もまた「日本は単一民族国家」とか閣僚の方が発言されていたりしたが、この辺は日本も見習うべきなのかも。
その流れで、今度は「じゃあそもそもなんで中国に来たんだ?」と聞いた。そしたら、「戦時中に日本から逃げてきたんですよ」と、めっちゃこちらを気遣ってくれてる感じの口調で言う。日本帝国主義の圧力の結果、今彼らがここで僕の仕事を手伝ってくれている。なんか自分の認識不足というか勉強不足を恥じました。
ちょこっとだけ調べると、実際は18世紀半ばくらいから朝鮮半島からの移住は始まったらしいのだが、やはり最近の大きな影響はというと、日本帝国主義が最初に来るのだろう。実際に彼女らの祖先の場合はそうらしい。おじいちゃんは北朝鮮、おばあちゃんは韓国系、とか言っていた(当時はまだ分断されてないし)。
過去のいろんな出来事を経て、今こうして友好的に仕事ができていることが、なんかとてつもなく凄いことのように思えてきた。
小さいところで、日中日朝の親善に努めてまいります。
(勉強不足な部分が多々あるので、このテキスト中間違いや認識違い等があるかもしれません。もし気づいた人いたらご指摘願います。)
Posted by 344 at October 20, 2005 03:09 PM | コメント (2) | トラックバック (1) | Clip!! | Edit
この記事に対するコメント