Log No. 344

めぞん一刻

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高橋留美子作、「めぞん一刻」を読破した。いわずと知れた80年代ラブコメ漫画の金字塔。小さい頃にアニメで少し見ていたけど、その頃は対して面白いと思えず続けて見てなかった。

高橋留美子作品は、小学生の頃連載してたらんま1/2が開始当初は好きだったけども、途中でだれてぐだぐだな展開になり始めてから興味を失い、以来現在の犬夜叉までその流れは続いていそうで良いイメージがない。でもやっぱりめぞん一刻は良い、と頻繁に聞くので通して読みたいと思っていた。

読んでみたら面白いこと面白いこと。優柔不断でだらしなくて意気地のない五代君と、頑固ではやとちりで妬き餅焼きで五代君以上に優柔不断な音無響子さん。こんなに主人公を応援したくなるのも珍しければ、こんなにヒロインにイライラさせられることも珍しいくらい感情移入した。いや、響子さんサイコーなんだけども。五代君があまりのも情けないのがいけないんだけども。しかしなんでこんな主人公に肩入れできるのかが未だに自分でも理解できない。

面白いのが、作中のほとんどのすれ違いが、今の世のように携帯電話やメールが普及していたら起こらない類のものだったということ。共用の置き電話の会話を響子さんが盗み聞きして誤解する、というエピソードが腐るほどあった。あと面白かったのは物語がどうやら連載とリアルタイムで進行していたということか。7年連載したらしいけど、途中響子さんの亡き夫の命日がたしかに5回も6回も出てきた。季節ネタも沢山あったし。五代君18歳、響子さん21歳から物語は始まり、最後は就職浪人した五代君が無事就職し、響子さんは27,8歳になっていた。それに思い至るとラストはやはり感慨深かったなぁ。

有名なプロポーズのシーンはラストではなかったと知って意外。あの後に2話エピローグがありました。そっちのほうが感動的だったな。五代君の最後の墓参りには泣けた。一番意外だったのは、終盤ベッドシーンなどがしっかりあったとこ。らんまや犬夜叉のイメージでてっきり少年誌(サンデー)連載かと思っていたら、ビッグコミックス連載だったんだね。というよりあの長さの連載でそれまで全くその手の話題に触れてこなかったのにいきなりだったってことに驚いたのだけども。でも一人の青年の青春全てをかけた恋愛を描ききったのがやっぱ一番エライ。

いやー名作。

Posted by 344 at July 23, 2006 07:16 PM | コメント (1) | トラックバック (0) | Clip!! | Edit

この記事に対するコメント

いやー名作
お久しぶり、2年ほど前の卒業論文執筆中の現実逃避がこのマンガだったよ。

BANANA FISH読んだことある?あれも名作

Posted by: kaneken at October 31, 2006 10:42 AM

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