東野圭吾著、「白夜行」を読んだ。
1973年、大阪の廃墟ビルで一人の質屋が殺された。容疑者は次々に浮かぶが、結局、事件は迷宮入りする。被害者の息子・桐原亮司と、「容疑者」の娘・西本雪穂―暗い眼をした少年と、並外れて美しい少女はその後、全く別々の道を歩んで行く。二人の周囲に見え隠れする、幾つもの恐るべき犯罪。だが、何も「証拠」はない。そして19年・・・。息詰まる精密な構成と叙事詩的スケール。心を失った人間の悲劇を描く、傑作ミステリー長編!
一気読み!初東野圭吾だったのだけど、評判どおりの筆力でした。大連から成田へ向かう飛行機で読み始め、帰国してすぐ迎えた週末、ほぼ半年振りの日本の土曜日なのに、昼過ぎまでずーっとこの小説読んでた。読み終わったあとはズシンと重い何かが残る。決して面白い小説ではない。主人公たちの卑劣な犯罪を淡々と描き続けるだけの小説なのに、なぜにこうも悲しくなるのか。とにかく重い何かが、その後何日も残ることになった、威力のある作品でした。
東野作品には、またしばらくしたら何冊か手を出してみようと思っています。
Posted by 344 at January 19, 2007 06:20 PM | コメント (0) | トラックバック (3) | Clip!! | Edit
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